データ160GBのハードディスクから240GBのSSDにデータを移行した。その後しばらくパーティションを拡張せずにいたのだが、Windows 10のバージョンアップのタイミングで回復パーティションが作られてしまった。
残り容量をCドライブに組み込むことができないのだ。困った!というわけで…
今回はDiskpart コマンドを使用して回復パーティションを削除する方法を解説する。
現在のパーティション確認
ディスクの管理を起動しよう。
タスクバーにある検索ボックスに「ディスク」と入れると「ハードディスク パーティションの作成とフォーマット」という機能が出てくるので起動する。これが「ディスクの管理アプリ」である。ちなみにWindows10ではバージョンアップに標準機能の名前が変わったりする。検索ボックスでもディスクの管理と表示されてたのに。
起動してみると今まで通りのディスクの管理アプリ。
こんな感じで148GBのプライマリ領域のCドライブの後ろに552MBの回復パーティションが作られてしまっている。恐らくSSDへ換装したあとにWindows10の大型バージョンアップデートが走り勝手につくられてしまったようだ。
通常のパーティションであればこの画面にて削除することができる。しかしこの回復パーティションはディスクの管理機能では削除できないのだ。そのためCドライブの後ろが連続した領域として扱えず容量を増やすことができない。
代わりの方法はある。
Diskpart コマンドの使い方 ~ 回復パーティションを削除
タスクバーにある検索ボックスに「diskpart」と入力した後、右クリックで管理者として実行を入力する。コマンドプロンプトが立ち上がる。
diskpartはコマンドを入力して操作をする機能。
- 手順① disk で対象ディスク番号を確認
- 手順② select disk で作業対象ディスクを選択
- 手順③ list partition で削除対象の回復パーティションを確認
- 手順④ select partition で削除対象パーティションを選択
- 手順⑤ delete partition で対象のパーティションを削除
このように削除対象を「確認して」「選択して」「作業する」という仕組みになっている。以降よりくわしく説明する。
手順① list disk で対象diskを確認
まずはlist disk と入力してみよう。
DISKPART> list disk ディスク 状態 サイズ 空き ダイナ GPT ------------ ------------- ------- ------- --- --- ディスク 0 オンライン 223 GB 74 GB
現在のPCにつながっているHDDやSSDなどのディスクが一覧表示される。このPCはSSD一つだけであり、「ディスク0」が該当する。複数つないでる場合は容量を確認しよう。
手順② select disk で作業対象ディスクを選択
続いて作業対象のdisk番号をselect diskコマンドで選択する。
ここで「select disk 0」と入力する。(0 はディスク番号でありここの環境で違うの注意、上でディスク1が対象とわかった場合は1と入力しよう)
DISKPART> select disk 0 ディスク 0 が選択されました。
手順③ list partition で削除対象の回復パーティションを確認
つづいてlist partition コマンドを入力して回復パーティションのパーティション番号を確認しよう。
DISKPART> list partition Partition ### Type Size Offset ------------- ------------------ ------- ------- Partition 1 プライマリ 499 MB 4096 B Partition 2 プライマリ 148 GB 499 MB Partition 3 回復 552 MB 148 GB
そのディスク上にあるパーティションが表示される。今回の削除パーティションは3番となる。
手順④ select partition で削除対象パーティションを選択
続いて作業対象のパーティション番号をselect partitionコマンドで選択する。
ここで「select Partition 3 」と入力する。(ディスクのときと同様パーティション番号は環境で違うの注意、たとえば上で対象パーティションが4とわかった場合は4と入力しよう)
DISKPART> select partition 3 パーティション 3 が選択されました。
手順⑤ delete partition で対象のパーティションを削除
最後の確定作業なので慎重に
delete partition と入力しよう。
DISKPART> delete partition DiskPart は選択されたパーティションを正常に削除しました。
このようなメッセージが表示されて、無事余計な回復パーティション削除が完了となる。
削除できない場合はOVERRIDEオプション
最後のdelete partitionが効かない場合があります。
DISKPART> delete partition 仮想ディスク サービス エラー: force protected パラメーターを設定しないと、保護されたパーティションは削除できません。
このようなメッセージがある場合は override オプションをつけてみよう。
DISKPART> delete partition OVERRIDE DiskPart は選択されたパーティションを正常に削除しました。
回復パーティション削除後はCドライブの拡張が可能
もう一度ディスクの管理機能で確認すると、回復パーティションが消えている。この状態でCドライブ等のパーティションを拡張することができる。
ディスクの管理機能 ~パーティション拡張の例
ディスクの管理機能にて拡張したいパーティション(今回はCドライブの148.02GBとなっている領域)を「右クリックで選択」し「ボリュームの拡張をクリック」する。
その後はボリュームの拡張ウィーザードにしたがって拡張作業に入る。
今回はひとつのディスクの空き領域を割り当てたいだけなので、このまま次へボタンを押して作業完了となる。
無事SSDの最大容量分の領域がCドライブとなっている。
以上、不要だった回復パーティションを削除し、ディスクの空き容量をCドライブに割り当てることができた。めでたし。
SSDがものすごい安くなってきた。250GBで3500円程度のものが出回っている。ここ2年値上がり傾向だったのだが今年に入っていっきに値崩れした。ありがたい。ただ容量を増やすそうとして私のような事態に当たることも多いだろうと思う。参考になれば。