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NAS・ネットワークストレージの失敗しない選び方

最近 NAS という言葉を良く聞くようになった。NASというのはパソコン関連機器のことだ。昔は専門的なものだったが、一般家庭でも使われるように沢山の製品が発売されてきた。

この記事では「NASを取り巻く現在の状況」「NASで出来ること」「NAS選びのポイント」などをざっくりと解説し、NAS 運用、購入・更新の参考になれば幸いだ。

すでにNASについて基礎的知識がある人はこちらの記事に飛んで欲しい。タイプ別の「おすすめNAS」と「NAS用の交換ハードディスク」を紹介している。

NASという言葉

NAS Network Attached Storage (ネットワーク・アタッチド・ストレージ) の頭文字をとって三文字にしたもの。日本語では見た目どおり「ナス」という発音で良い。直訳な意味としては「ネットワークに付けるストレージ」ということになる。ストレージはHDD(ハードディスク)のこと。

すなわちネットワークHDD。家庭用であればホームネットワークに接続して利用できるHDDとイメージして欲しい。

※今は大容量が求められる関係からHDDが主流だが、PCのメインドライブがHDDからSSDに置き換わっているのと同様、NASの中身もSSDになるかも知れない。

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読みは同じだけど野菜ではない。 

NAS が必要な現在の状況

パソコンのデータ、TVの録画、電子書籍、デジカメやスマホの写真など身の回りには沢山のコンテンツやデータがある。またIT機器の性能の進化により、一つ一つのコンテンツのデータ量は増加傾向にある。

たとえばデジカメは高画素数方向に進化してきたが、その分データも大きくなった。映像も4K動画が表れているがデータサイズも膨れあがっている。

さらにデジカメで取った写真をTVやタブレットで見たいというような、違う機器で同じデータを扱いたいという需要があり、技術的に可能になっている。

  1. データを使うデバイスの増加
  2. データサイズの大容量化
  3. 異なる機器・端末でのデータの共有

このあたりが同時進行している。保存したいデータは増えているし大事なデータはどこかにバックアップしたい。さらには他の機器でも使えるようにしたい、というニーズが生まれている。

※特にスマートフォンは容量との戦いである。( 特に Apple などに顕著だが機器の性能進化にくらべてHDD・保存メモリ容量をあえて増やさない傾向はいい加減にしろと思う)

一般家庭でこの要求に答えるものは製品はあるのだろうか?

答えの一つがこの記事で紹介していく NAS である。

NAS で出来ること

NASの基本機能は「LANのネットワークに接続した機器とデータのやり取り(読み書き)ができること」である。職場や学校などで「ファイルサーバー」を使ったことがある人もいるだろう。

他の人や機器とデータを共有するための装置だが、基本はそのイメージ。

  1. パソコンやスマホのデータを保存する
    パソコンやスマホには大事なデータが沢山ある。しかしパソコンやスマホ本体のディスク容量には限りがある。大容量のNASにデータを移して容量を空けることができる。
    ※スマホはメーカーが用意しているアプリによって、自動的にNASに保存してくれる機能もある。外出して写真を撮り、帰宅して宅内の無線LANネットワークに繋がったら自動でNASにデータをコピーしてくれる類のもの。

  2. パソコンのOSイメージの保管
    パソコンには現在OSをまるごとイメージファイルとして抽出できる機能がある。NASにイメージファイルを保存しておき、故障時や再度クリーンな状態でパソコンを使いたくなった時に復旧できる。

  3. テレビやレコーダーで保存した録画の保存
    テレビやHDDレコーダーも内蔵のディスクが録画データで埋まりがちだ。DTCP-IPという規格を利用して、テレビやHDDをレコーダーにある録画した番組データをNASに移動することができる。

  4. NASにある動画・音楽ファイルを再生する
    NASにある動画や音楽などのメディアをストリーミングして他の機種で利用できる。パソコン・スマホ・テレビ・ゲーム機などでDLNA機能をつかって動画や音楽を楽しめる。データはNASにあるので個々の機器の容量を圧迫することは無い。

    ※NAS本体をTVにHDMI接続して動画を出力したり、USBポートにオーディオ機器を接続してNAS本体から音楽再生できる機能を持つものをある。

  5. クラウド機能
    NASは基本的には家庭、すなわちホームネットワーク内で利用するものだが、インターネット経由で外出先から利用できる機能を持つものがある。個人でPCをサーバーとしてこのような設定を行うのは大変だが、NAS に機能があれば専用アプリによって簡単かつ安全に設定することが可能だ。

  6. きめ細やかなデータのアクセス制限
    NASはデータのアクセス制限が細かく指定できる。接続してくる端末や、ユーザーなどによって特定フォルダの読み込みの許可・不許可など簡単に設定できる。

このようにデータの保存と共有利用が基本的な機能だ。分散しがちなコンテンツやデータを一箇所にまとめて管理できるも魅力だ。

NASと連携できる機器は増えている。パソコン・スマホ・タブレットのみならず、テレビ・レコーダー・デジカメ・ビデオカメラ・ゲーム機といったデジタル家電とも連携できるのが大きな特徴だ。

さらに色々な機能がプラス

NASで出来ることは広がりを見せている。

  • iTunes と連携して動作
  • デジカメを接続するだけでデータコピー
  • モニタに接続してフォトアルバムとして見る機能

製品毎になるがこのような機能を持つものがある。またメーカーもPCソフト、Webアプリやスマホアプリという形でNASと連携手段を用意している。

海外メーカーのNASの場合このあたりのソフトウェアの更新が早く、改善や新しい機能が追加されることも良くある

NAS自体が特定の用途専用のPCのようなものだ。内蔵CPUの性能やHDD接続速度、LAN速度というハードウェア的な性能も年々進化している

NAS と外付けHDDの違いは何?

パソコンのデータを保存できる外部機器にはNASより以前から一般利用されてきた「外付けHDD」が存在する。パソコンのUSBポートに挿してデータをやりとりできるもの。

確かに容量が大きいストレージを搭載している点は似ているが、外付けHDDと現代のNASの違いはなんだろうか?

  • 接続方式
    NAS → LANケーブルでルーターに接続する(ホームネットワークの一部となる)
    外付けHDD → USBケーブルでパソコンに接続する

  • 同時利用と排他利用
    NAS → 同時に複数の機器から利用できる。
    外付けHDD → 基本的には接続した機器と一対一で利用する

  • 電源
    NAS → 常時ON
    外付けHDD → 接続したパソコンの電源が切れればOFF

外付けHDDのデータを他のパソコンで利用する場合は、当然だがいちいち繋ぎ直す必要がある。NASはネットワーク越しに接続できることで機器を繋ぎ変えなくても複数のパソコンで利用することができる。

この共有が容易という点が非常に大きい違いでありNASにとってのメリットとなる。

NASは電源が常時ONになるが、パソコンをずっと立ち上げている場合に比べると格段に低消費電力だ。外付けHDDのついたパソコンを一台用意して共有するより良い。

サイズはNASの方が大きい。HDDを簡単に取り外しできるカートリッジなどリムーバブル機構がついていたり、複数台HDDを搭載可能だったり、性能の高いCPUを搭載するためのファンなど冷却機構が付加されたり、様々な機能を提供する基盤が必要だったりとサイズが一回り大きくなる傾向にある。

※外付けHDDはNASよりも安価で持ち運びがしやすく、USBで接続するだけで基本使えるというメリットがあるので、完全にNASに置き換えよう!という話でもない。適材適所に利用しよう。

NASの選び方

NASの選び方の観点は外付けHDDよりも多少複雑になってくる。もちろん基本的には保存できるディスクの容量が重要なのだが、それだけではない。

いくつか価格の決め手となるポイントがあるので見ていこう。

NASの選び方① NAS キットか? NAS 完成品か?

NASには種類がある。主に海外製メーカーが手がける「NASキット」という製品と「NAS完成品」だ。ここは違いはわかりやすい。

NAS キット

要となる「データを保存するHDDが別売り」となっている。自分で好みのハードディスクを選んで組むことができる。容量や性能、価格やメーカーを吟味して仕上げる。ここがキットと呼ばれる所以。

NAS 完成品

これはそのまま。「HDDもセットであらかじめ内蔵されている」製品だ。アイ・オー・データやバッファローと言ったパソコン周辺機器メーカーが手がけるものが多い。完成品なので手間は少なく安心だ。

NASの選び方② HDDの搭載台数

続いて重要なのはHDDの搭載台数だ。HDDを格納する部分を「ベイ」と呼ぶので単位は「ベイ数」となる。デスクトップパソコンの5インチベイと同じ言葉。HDD1台ならば1ベイ。2台なら2ベイ、4台ならば4ベイとなる。

ベイ数が多いほど「容量」もしく「速度」もしくは「信頼性」が増す

複数のHDDを搭載できるので容量が増やせる。2ベイ以上のディスクがあればRAIDを利用することもできる。2ベイ以上の通常のNASであれば、一般利用ででも気軽にRAIDの仕組みが利用できるのは嬉しい。

RAIDと呼ばれる技術にはいくつか種類がある。検索してみてもパソコンに詳しくない方は首をかしげてしまうだけなので、ここでは一般利用のNASに必要な知識二つを抑えておこう。

  • RAID 0 一度に複数のハードディスクに分散してデータを書き込む。ストライピングと呼ばれる。対故障性は無い
    →2ベイに1TBのHDDが二つあれば総容量は2TB利用できる。

  • RAID 1 ニ台のハードディスクに同じデータを書き込む、コピーする。ミラーリングと呼ばれる。一台が故障してももう一台があればデータは安全に保持される対故障性がある。
    →2ベイに1TBのHDDが二つあっても、一つはバックアップなので総容量は1TBのままである。

NASの選び方③ CPU・メモリなどハードウェア性能

隠れた見逃されがちな項目がこのCPU・メモリ性能だ。同じHDDの容量で同じベイ数でも値段が異なる要因の一つはこのハードウェア性能の違いが大きい。主に同時アクセスした場合のデータ転送速度や処理速度に影響する。

※一般的な家庭利用であれば、値段が手頃な基本的なモデルで十分なのでこだわり過ぎなくとも良い。小規模なオフィス利用から同時接続やデータ転送量、データ保存の信頼性の重要さについて考え、場合によってはハイエンドモデルを検討すると良いだろう。

 

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